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滝川市長宅の隣の焼肉屋が失火で全焼!

      2017/07/14

この記事の所要時間: 2152

民法における失火ノ責任ニ関スル法律と賠償責任

さて、火災に関係する法律について一般的な事柄をご紹介したい。

広辞苑によれば「失火」とは「過って火災を起すこと。また、その火災」とある。今回の火災は第三者の放火などではなく「過って起きた火事」だということが後にわかった。ただちに過ちの火災、つまり失火と断定した滝川警察と滝川消防の捜査及び調査能力は、非常に高いのだと感じた。

当然、民法にもしっかりと失火の規定がある。その名も「失火ノ責任ニ関スル法律」、通称・失火法という法律だ。

現在、日本国内では年間5万件の火災が発生し、そのうち、失火による火災は全体の66.4%たる3万3千件余りだという。一般論では過失の度合には軽過失と重過失の2種類があるが、この失火法では、例え隣を失火で全焼させたとしても、故意や重過失でない限りは失火者に賠償義務がない、つまり賠償請求できないことが明記されている。

これは木造家屋が多い日本の住宅事情から、明治時代に成立した法律だ。

ただ、重過失でなくとも債務不履行に基づく民事損害賠償は通常通り請求できるという。例えば、借りている建物を全焼させてしまった場合は大家に建物代などを弁償しなければならない。もちろん、何をもって軽・重過失とするかは個々の失火による火災の例や、警察の判断であり、我々が関知や判断する立場にない。

だからこそ、このようなもらい火事による泣き寝入りを防ぐためには、火災保険に加入するというのが一般論だ。

もっとも「失火法」は民事上の賠償責任を明確にするための民法であり、刑事罰を定めた刑法の「放火及び失火の罪」とは異なることに留意が必要である。そのため、失火であっても刑事責任自体は問われる。

なおこれは一般論であり、個別の店舗および法人に対して述べたものではない。参考として以下に弁護士の見解を引用させていただいた。

不注意で火事を引き起こした場合も、罪に問われます。 不注意の程度が軽いか重いかは、普通の人であれば当然払うべき注意を著しく怠ること、すなわち、ほんのわずかな注意を払えば火災の結果を予見し、結果の発生を回避できるのに、そのわずかな注意さえも払わない場合を「重大な過失」、それ以外を軽い過失として区別し、個別の事案ごとに判断していきます。

引用元 「シェアしたくなる法律相談所」における好川 久治 弁護士の解説
https://lmedia.jp/2015/03/01/61522/

一般的に火災保険の調査は保険会社の下請けの調査会社が行うが、火災保険に限らず、自動車保険(とくに車両保険など)でもあるいはがん保険でも、生命保険でもそうであるように、保険会社は保険金を払いたくないので原因が明らかにならない場合は契約者に因果を含め、不払いにされることが多いことが社会問題になっている。

あろうことか、保険契約者の放火を疑って支払いを拒否する故意免責にされる場合もある。

だから保険会社を相手に何件も不払いの保険金を払えという民事裁判が非常に多く起こされている。その結果、裁判所に放火を認定される異様なケースもある。

参考記事 刑事事件化前に放火認定 兵庫の民家火災
http://mainichi.jp/articles/20160915/k00/00m/040/161000c

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