火のないところに煙は──三楽街、またも白煙に包まれる
2019年4月24日 午後3時すぎ、滝川市本町一丁目。かつて「薄皮たい焼き たい夢 滝川店」が入居していた木造3階建てビルの1階から、激しい炎と煙が立ち上った。火の手が上がったのは既に空き事務所。無人であったためけが人はなかったが、煙の量が尋常ではなかった。
現場周辺は一面の白煙に包まれ、一の坂方面から見下ろせば、まるで早朝の山あいに迷い込んだような錯覚さえ起きる。火災の知らせを受けた市民の間では「またか」「やっぱりな」という反応も聞かれた。白煙、けむい。とにかくけむい。
24日午後3時前、滝川市中心部の繁華街にある3階建ての建物で火事があり、1階部分が焼けました。
炎が勢いよく吹きだし煙があたりに広がるなど現場は一時、騒然となりました。24日午後3時ごろ、滝川市本町1丁目の商店街「三楽街」で、商店街の入り口付近にある建物から火が出ていると通りかかった人から消防に通報がありました。
消防車14台が出て消火にあたった結果、火はおよそ1時間半後にほぼ消し止められましたが、木造3階建ての建物の1階部分が焼けました。
この建物の2階と3階部分や隣の建物の被害状況については、現在、警察と消防が詳しく調べています。
この火事によるけが人はいないということです。
現場は滝川市中心部の飲食店などが並ぶ繁華街で、一時、建物の窓から炎が激しく吹き出したり煙が周囲に広がったりして、騒然となりました。
警察によりますと、火が出たと見られる建物の1階は、以前はたい焼き店だったということで、警察と消防が火事の原因を調べています。引用元 https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20190424/0009806.html
出火当時、ビルは無人だった。だが、空き店舗から出火──この「出火当時、無人」という言葉の響きに、既視感を覚える地元民も少なくないだろう。そう、2015年、すぐ近くの焼肉店「楽しい煉屋」でも、営業終了後の時間帯に大規模な火災が起き、店舗と隣接する倉庫が焼け落ちているのだ。
そして今回の火災。北海道内の各報道機関が速報を出すなか、STVは「不審火の可能性も含めて捜査」と報じた。この一文が、火の上にさらに煙を焚き込むことになる。
不審火──。
なるほど、火には「不審ではない火」と「不審な火」があるらしい。これを報道が使い分けている時点で、捜査側の“視線”がどこに向いているかが透けて見える。楽しい煉屋のときには「不審火」などという言葉はどこにもなかった。ならば今回は、そういうことなのだろう。あくまで報道ベースだが。
騒然 もくもくと白煙が…滝川の商店街で火事 空き店舗から出火 北海道 (19/04/24 17:15)
https://www.youtube.com/watch?v=CFX7AdmMSMQ(削除済み)
一方、UHBの報道は火災の本質とは関係のない部分で別の“事故”を起こした。動画の中でアナウンサーは、はっきりとこう言った。
「火事があったのは釧路市本町一丁目──」
滝川と釧路、約250kmの距離を一瞬でワープ。まるでどこでもドアだ。これは、放送事故と呼ばずして何と呼ぶべきか。
火災とは、ただの現象ではない。そこには地理、人、建物、報道、行政、そして風評という、複雑なレイヤーが折り重なっている。そしてその一角に「情報の不確かさ」が加われば、街の記憶はどこまでも曖昧になっていく。
この火災が、報道された通り、「不審火の可能性も含めて捜査」されていることは間違い無いだろう。ただの失火だったのか。それとも──。
真相を決めるのは私たちではない。消防、警察の領分だ。ただひとつ言えるのは、ススと化した現場が「もう誰も住んでいなかった場所」だったとしても、そこにかつて人の営みがあったという事実は消えない。そして、またいつか誰かが「出火場所は無人」と報じられる火災に出会ったとき、同じことを考える。
引用元 世界びっくりカーチェイス2 http://www2.famille.ne.jp/~mst-hide/
なお繰り返すが、この火事のすぐ近くでは現・滝川市長の自宅隣で営業している焼肉店『楽しい煉屋』が2015年に大きな火災を起こし、自店舗の建物ならびに他社物件の倉庫を全焼させている。当サイトでは本件火災を以下の記事にて取り上げるとともに、火災の恐ろしさについて言及を行っている。