滝川市三楽街の女店主の飲酒運転により『飲酒運転根絶モデル地区』が早くも破綻

また空知で飲酒運転が発生した。今回は滝川である。いや、正確には「また滝川」と言うべきか。2019年にも滝川市職員が飲酒運転と無免許運転で逮捕される事件が起きている。同じ空知管内の砂川と並び、滝川もまた、飲酒運転においては同じ穴のムジナということになる。

だが、今回の事件はさらに異様だった。滝川警察署から「飲酒運転根絶モデル地区」に指定されていた、まさにその滝川市の歓楽街で、飲食店の店主自身が酒気帯び運転を引き起こしたのである。信じがたい話だ。

逮捕されたのは、滝川市本町で飲食店を経営する25歳の女。

事件は2021年3月14日未明に起きた。滝川市内で酒気帯び運転をしたとして、25歳の飲食店経営者が現行犯逮捕された。逮捕された女は、滝川市本町にあるバーのママだった。

3Fにあったはずの逮捕された女の店舗。三楽街は今回の店主の飲酒運転に見られるほか、油ドロボーや本職のヤクザが飲み歩き暴れてる風紀の悪い滝川市きっての歓楽街。

 

今となっては3Fに何が入っていたのか誰もわからない

そういえば、以前にも似たような事件があった。札幌市内で、妻に馬乗りになって暴行しているところを、たまたま通りかかった女子プロレスラーに仲裁され、逆上して女子プロレスラーの髪の毛を引き抜くなどして逮捕された滝川市の飲食店経営者がいた。あの事件も全国ニュースになった。

この飲食店経営者も、滝川市の三楽街で店を経営しており、住所は緑町だった。そして、やはり酒絡みの不祥事であった。

滝川市の歓楽街周辺では、酒を巡る問題が繰り返し表面化している。残念なことに、今回の事件もまた、その延長線上にあると言わざるを得ない。

滝川市の三楽街は『飲酒運転根絶モデル地区』なので覆面ウロウロ

知り合いから聞いた話だが、滝川の楽しい煉屋あたりから市役所方向へ、夜中に車を走らせていると、いつのまにかクラウンがスーッと背後につけてくることがあるという。

滝川市長宅の隣の焼肉屋『楽しい煉屋』が失火で全焼!棟続きの隣の倉庫までガッツリ全焼させる!

煽るわけでもなく、ただ距離を保ちながらついてくる。不気味なほど静かに、様子を伺うような動きだという。

滝川でクラウンといえば、ろくな連中が乗っていないというのが相場だ。怖くなってドアロックをして、滝川市役所向かいにあるサンクスへ逃げ込んだところ、クラウンはそのままスーッと通り過ぎて行ったそうだ。

そのとき、ちらりと運転席を見たところ──中身はヘルメット姿だったという。

滝川市三楽街付近を警らする210系クラウン・アスリート覆面パトカー(道警本部交通機動隊)。深夜0時を過ぎ、付近の滝川市役所や農協(現・ダイソー)の駐車場に停められた車に乗り込む謎の人々を監視しており、必要なら声をかけ、前科前歴照会、息の匂いを確認する彼ら。

それについて、私はこう教えてやった。
「それ、札幌から砂川分駐を経由して来ている交通機動隊の210系クラウンアスリート交通覆面だよ。ストップランプが4灯仕様、アンテナは車内に隠してあるタイプ。びっくり(交通違反取締り情報サイト)にナンバーも出ている。夜勤小隊のステッカーも貼った方がいいよ。僕は貼らないけど」
──キモオタ特有のすごい早口で。

近年では、滝川市にも山口組系「正道会」の組員が住み着き、三楽街で暴れて逮捕される事件も発覚しており、知り合いが恐怖を覚えるのも無理からぬことだった。

ともかく、滝川市ではいまなお、飲酒運転取締りが密かに、そして厳しく続けられている。取締りに当たる当局には、本当に頭が下がる思いだ。

さて、その滝川の取締り当局が令和2年7月に「飲酒運転根絶モデル地区」に指定したのが、滝川市と隣の砂川市の飲み屋街だった。
今回逮捕された女の飲食店がある三楽街も、その対象区域だ。

このモデル地区制度では、酒類を提供するすべての店が、入り口に黄色い『飲酒運転根絶』のシールを掲示することになっていた。これは、地域ぐるみでDUI(飲酒運転)根絶に取り組むという、取締り当局との連携強化策の一環だった。

砂川市と滝川市の歓楽街を飲酒運転根絶のモデル地区指定へ

 

滝川の取り締まり当局の官らは、滝川、砂川両市の飲み屋を一軒一軒回って歩き、黄色い『飲酒運転根絶』ステッカーを配布し、店内への掲示を要請して回ったという。

ある店舗関係者の話では、今なお、飲酒運転で書類送検された飲酒運転で書類送検された砂川署の元巡査部長を引き合いに出し、「あんたら取り締まり当局だって……」と絡んでくる酔客もいるそうだ。

そんな環境下で、無力感を噛み締めながらも、ひたすらステッカーを配り続けた滝川の取り締まり当局者たち。泣ける話である。まったく、ご苦労なことだ。

ところで、ちゃんと貼ったのだろうか。取締り中の警察官を”暇人”呼ばわりして笑いを取っていた、あの店は。

なお、砂川飲酒ひき逃げ事件発生当時からこの地域を管轄する取り締まり当局に関する知識をアップデートしていない他地域の方々へ説明させていただくと、すでに砂川署は滝川署に統合・廃止され、現在は『滝川警察署砂川警察庁舎』になっている。事実上、滝川警察署が砂川市を管轄しているわけだ。

滝川警察署および砂川庁舎では、24時間体制の自動車警ら係を配置し、両市の治安維持の先鋒を担っている。さらに砂川庁舎には、一度は廃止された交通機動隊砂川分駐所が復活し、同庁舎内に「事務室」という形で併設されている。ただし、交通機動隊自体は常駐していない。

旧・砂川署といえば、過去に飲酒運転検問で発生した逃走車両の追跡の後、戻ってきた交通機動隊のパトカーを砂川署員がバック誘導中に衝突させるという不手際を思い出す。
若手署員が上司の信任を得ようと誘導役を買って出たのはいいが、どう見ても後退幅1メートル未満という場面で、なぜか「別のこと」を叫び、運転していた交通機動隊員は誤って大幅にバック。結果、パトカーはコンクリートに衝突する痛ましい事故となった。

出典 http://www2.famille.ne.jp/~mst-hide/back16/160515.html

砂川市のある市議は、旧・交通機動隊砂川分駐所について「いつの間にか、知らないうちになくなっていた」と語ったというが、そんな存在がここにきて堂々の復活を遂げたのである。

砂川庁舎と24時間体制の自動車警ら係

滝川署のO交通課長は「飲食店は、客が飲酒運転をしそうな場合には速やかに110番通報してほしい」と呼びかけ、砂川社交飲食協会の代表者や滝川歓楽街の代表者らと覚書を交わし、指定書の交付式を行ったうえで、店側の協力に期待を寄せていた。

にもかかわらず、その滝川市三楽街の飲食店店主自身が、今回、飲酒運転を敢行したというのか──。

取り締まり当局と歓楽街の信頼関係の醸成は、1年も経たぬうちにあえなく破綻。飲酒運転根絶モデル地区という、想像力あふれる構想も頓挫するという、深刻な事態を誰が予想しえただろうか。

女の逃走劇

この25歳の女性被疑者は、滝川市緑町に住んでいたが、パトカーに追いかけられると、反対方向の中島町方面、つまり滝川スカイパーク方面へ逃走を図った。途中、住宅街の私有地に勝手に入り込み、住民の車両に紛れて身を隠そうとしたが、すぐに発覚し、再び逃走。その際、一般車両に当て逃げしながら全力で逃げた。

パトカーに呼び止められた発端は?

パトカーに呼び止められた発端は不明だが、追跡したパトカーの所属については明確ではない。滝川署地域課の自動車警ら係だったのか、交通機動隊の210系レーザー車両や覆面だったのか、詳細は不明である。

現在の滝川市三楽街(通称:惨落街)の状況は、以前にも増して不安定であり、何が起こってもおかしくない状況が続いているようだ。

砂川警察庁舎のそばにあるローソン。後方照射型レーザー測定装置を搭載している210系クラウンアスリート。

女は14日の午前3時過ぎ、職場たる自身の店がある三楽街付近でパトカーに呼びとめられた。おそらく店を終えて自宅に帰ろうとしていたところだろう。

報道によれば声かけの理由は整備不良とのことで、おそらく尾灯切れか何かだったのだろう。一般論では些細なことから職務質問した結果、対象者がおもちゃみたいな十徳ナイフでも持っていれば、警察官も思わずほっこり。

ところがこの女『マエノクルマノウンテンシュサーン、トマッテクダサイ、トマッテェ・・・・・・ハイ、ヨマセルチカラはソラチカラ、ソチラデケッコウデエース』というあの野太い声の停止命令に従わず、スーッと行っちゃったもんだからさ。

滝川市緑町の飲食店経営・(実名削除)容疑者は、14日午前3時ごろ、繁華街の付近で乗用車を運転していたところ、パトカーに停止を求められました。

しかし、(実名削除)容疑者は停止せず、パトカーが赤信号で停止すると、交差点を右折して新十津川町方向に逃げました。

警察がすぐに、一般住宅の敷地で停まっていた(実名削除)容疑者の車を見つけ職務質問をしようとすると、(実名削除)容疑者は周囲の車などに衝突しながら、国道451号線へ逃走しました。 その後、事故の通報があり、警察が駆け付けたところ、(実名削除)容疑者の乗用車が橋の欄干に衝突していました。

出典 https://www.hbc.co.jp/news/75ef352af6733fca47a580db845da6fc.html

少し不思議だが、声をかけてとまらなかった際、パトカーは緊急走行で追いかけず、赤信号で停止しているという。少なくとも上の記事に拠れば。

なお、ほかの報道では以下のようになっている。

午前3時10分ごろ、滝川市中島町で乗用車が橋の欄干に衝突する事故がありました。警察が調べたところ、運転していた滝川市緑町の飲食店経営、(実名削除)容疑者(25)から、基準値の2倍のアルコールを検出し酒気帯び運転の疑いで現行犯逮捕しました。この事故の直前、(実名削除)容疑者の車に整備不良を見つけたパトカーが停止するよう求めていましたが、(実名削除)容疑者は住宅街の小道に入り込み、さらに駐車場や車に接触する事故を起こして逃走しました。パトカーが(実名削除)容疑者の車を見失った数分後に、「信号無視で追い越した車が橋の欄干にぶつかった」という110番通報があり、警察が駆け付けたところ(実名削除)容疑者だったということです。

出典 https://www.htb.co.jp/news/archives_10739.html

女はサイレンでウーウー威圧され、頭がパニック。だって女の子だもん。新十津川方面へ逃走を図ったのだろう。滝新橋手前の交差点で他の車が赤信号で停車中、それを追い越して猛スピードで橋に突入した25歳女。

石狩川にかかる滝新橋を滝川方向から新十津川方向に撮影。国道451号(滝新バイパス)の道路橋梁。長さ754.0m、幅15.0m。たぶんこの信号を無視して突入したんじゃね?

信号を越えて進むと、左側の欄干に何か工事用のネットが設置されている。

しかし、滝新橋は飲酒運転が大嫌いだったようだ。車は橋の欄干(フェンス)に激突。撮りたかったよ。

これがFママが衝突した箇所なのだろうか。

女の呼気からは基準値の2倍のアルコールを検出。酒気帯びで逮捕された。なお、女は衝撃で前歯が折れたという。

それにしても他人の車に衝突して逃げるのだから当て逃げだ。橋の欄干も含めて損害賠償がきつそうだ。

ぼくのかんそう

警察が公文書で好んで使う言葉に『信頼関係の醸成』というのがある。誰と?それは地域住民であったり、パチンコ屋だったり、果ては新任警察官と上司というシチュエーションでさえ使いたがる。先日の飲酒運転根絶地区指定は、まさに警察と事業者がその信頼関係の醸成を目指すべく行われたものであった。

しかし、1年も経たぬうちに今回の飲酒運転で早くも破綻。警察署と飲み屋街の代表者が互いに覚書を交わしてシールを各店舗に配ってドアに貼り付けるのは信頼関係の醸成どころか、DUI根絶に何も寄与しないということがわかってしまったという悲しい現実。

ただ、女の店のドアに例のシールが貼ってあったかどうかまで筆者は知らない。

抑止効果という点では砂川市の飲み屋街のアーチ上に付いた防犯カメラのほうがまだその役割を果たしているのではないか。

警察と飲み屋との信頼関係の醸成とは?旭川みたいな感じか?

聞いた話では滝川の飲み屋街の偉い人が当局から受けた言葉、かなりきつかったという。それはそうだろう。指定書の交付式まで盛大にやってしまった以上、名ばかりの飲酒運転根絶モデル地区指定ではない。ほとんど契約みたいなもんだ。AV女優ですら所属事務所と契約違反を起こしたら数千万円の損害賠償を請求されるだろう。『おまえ、20本は出るっつったよな?あ?話違うだろ。親も訴えるぞ。交通事故偽装して殺すぞテメエ。会社受け取りの生命保険で払ってもらうわ。こっちは警察とも仲間だからよ』などと。ぜんっぜん例え話になってない話をするな。そんなことやってるからAV新法ができるんだぞ。ゲラゲラ。

もう一つ。今回のケースを、被疑者個人の問題として終わらせるのは簡単だが、それはまた、砂川市のある市議会議員が放った「砂川は現場として関係させられただけ。犯人は別の町の人間」という発言にも似てしまう。地域の問題を棚に上げ、個人にすべての責任を押し付けるのは、どこかズレている。

何回も言うが、旧砂川警察署員、砂川市議もやっている。これを地域の問題と言わずになんの問題と言うのか。

11月9日 砂川警察署員が飲酒運転。砂川市は事実上『飲酒運転の街』汚名返上が不可能に